【AI商談解析】新入社員でも即戦力になるナレッジ共有とは? | ブリングアウト
- 功嗣 川瀬
- 5月12日
- 読了時間: 5分
▼出演者
⚫︎株式会社ブリングアウト 代表取締役社長/中野 慧 様
東京大学卒業後、戦略コンサルティングファームのベインアンドカンパニーに入社。 プロジェクトチーム全体の管理、企業価値最大化のためのプロジェクトを経験。 その後リクルートでオンライン系新規事業のプロデューサーとして、事業戦略企画から実装まで行う。 リクルート退社後、スタートアップ企業立ち上げを経て、Bring Outを創業。 自社プロダクト「ブリングアウト」を2023年4月に正式ローンチ。現在に至る。
⚫︎NyuuLy株式会社 共同創業者兼CEO/ゴヴァース 健二 様
ベイン・アンド・カンパニー、東京オフィス パートナー 仏ESCP Europe経営学修士課程(MBA)修了。 20年以上にわたり、日米欧のラグジュアリー、アパレル、化粧品、食料品といった消費財企業を中心に、 企業再建、成長戦略、販売兼物流事業改善、ビジネスモデルの再構築等のプロジェクトを手がける。
⚫︎エクサウィザーズ株式会社 社外取締役/火浦 俊彦 様
東京大学教養学部卒業、ハーバード大学経営大学院修士課程(MBA)修了。 1983年4月、株式会社日本興業銀行(現株式会社みずほ銀行)入社。 同行退職後、1986年2月、ベイン・アンド・カンパニーに入社。ベイン時代には30年以上にわたり、 様々な分野における日米欧の企業に対するコンサルティング活動に携わる一方、 日本産業パートナーズ(バイアウトファンド)の設立を主導。 2008年1月同社東京オフィス代表パートナー、2014年4月会長に就任。 2020年の独立後はオーナー系企業へのコンサルティングに加え、スタートアップ支援、エンジェル投資を行う。 エクサウイザーズ株式会社社外取締役、聖マリアンナ医科大学客員教授など、 ベンチャーから大企業までの異なるステージの企業、団体の社外取締役、顧問を務める。
⚫︎立命館大学大学院教授/山本 真司 様
慶應義塾大学経済学部卒業、1987年シカゴ大学、シカゴ・ブース・スクール修了(MBA with Honors)、 ボストン・コンサルティング・グループ、A.T.カーニー、アジア戦略グループ代表、 ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン東京事務所代表パートナーを歴任。約30年にわたる企業戦略コンサルティング経験。 2012年まで早稲田大学スポーツ科学大学院客員教授、2011~21年経営管理研究科客員教授。2022年より現職。
巨大なビジネスチャンス
企業内のコミュニケーションには計り知れない価値がある。
営業職と顧客の会話を文字量に換算すると、グローバルで約100兆文字という膨大な情報量になる。
この未活用データを生成AIを用いて活用することで、セールスやマーケティング領域において約1兆ドル(約150兆円)というインパクトが見込まれている。
「見えていないものに光を当てると、必ずそこにビジネスチャンスが生まれる」
これは、データ分析サービス「ブリングアウト」の根底にある理念だ。
ブリングアウトとは
ブリングアウトは、主に次の2つの要素で構成されている
音声認識と自然言語処理技術:対話内容を音声認識し、その情報を自然言語処理によって意味のあるデータに変換するソフトウェア
データ活用型コンサルティング:収集したデータを分析し、組織にとって有意義な示唆を提供するサービス
これらを通じて、企業は以下のようなメリットを享受できる
現場のデータが可視化される
入力の手間が省かれる
実績データの蓄積と分析が可能になる
「売れている人と売れていない人の違い」や「受注の可能性が高い案件の特徴」などの示唆が得られる
企業変革を支える「チェンジエージェント」
ブリングアウトが目指すのは、単なるツール提供を超えた「チェンジエージェント」としての役割だ。ホワイトカラーの生産性向上という課題に対し、データ分析とコンサルティングを組み合わせて解決策を提供する。
「最先端の合理性の極めて高い企業組織変革」として、今後5〜10年で、企業文化や組織風土といった根本的な部分まで踏み込んだ変革を支援していくビジョンを持つ。
代表取締役社長 中野様のストーリー
ブリングアウトの創業者は、リクルートでスタディサプリのプロデューサーを務め、その前はベイン&カンパニーというコンサルティング会社に勤務していた。高校を中退し、肉体労働をしながら一年間猛勉強して大学に合格した経験を持つ。
「もし違う家庭環境や教育環境だったら、自分は全然違う人間になっていたのではないか」
その原体験から、人へのインプットがどのようなアウトプットにつながるかという教育学に興味を持ち、最終的には大人の成長を支援するサービスの創業に至った。
起業の挫折と再起
ブリングアウト以前に、組織内のナレッジマネジメントを行うプラットフォームを提供するベンチャーを立ち上げたが、資金調達や上場を目指すことができず、事業を畳むことになった。株主や社員に詫びる日々が続いたが、「新しいチャレンジを一緒にやりませんか」という社員からの言葉に励まされ、再起を図った。
ブリングアウトの誕生
創業時は自己資金と業務委託で稼いだ資金のみで、3〜4ヶ月分の運転資金しかない状態からスタート。エンジニアがプロダクト開発を進める間、創業者自身が顧客の相談データを分析し、示唆を導き出す作業を行った。
社内のAIモデルで分析した結果を顧客に提示したところ、「こんな精度で出てくるのか」「これなら価値を感じられる」という反応が得られ、ブレイクスルーとなった。
未来へのビジョン
「人間にとっての深い意味でのパートナー」となり、社会をより良くしていくことが目標。急成長するマーケットの中で「一気にアクセルを踏む」経験ができる環境を作り、優れたスキルを持つメンバーとともに成長していきたいと考えている。